有明海漁民・市民ネットワーク(HP仮オープン中)

シンポジウム「どうしたら有明海は再生するのか」

 諫早湾潮受け堤防の開門をめぐる裁判の和解協議で、開門に代わる有明海再生策として国が提示した「基金案」が波紋を呼んでいます。これは国から地元の漁業団体などに10年間で100億円の対策費を拠出するという和解案ですが、紛争の真の解決は、有明海再生の実現にあるはずです。
 2000年冬期の養殖ノリの大不作を受けて組織された有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員会は、有明海の再生のために、諫早湾の開門調査を提言しました。しかし、国は2002年に短期開門を行った後は、中長期の開門を見送り、再生策を審議する新たな場として、有明海・八代海総合調査評価委員会を発足させました。この評価委員会が2006年に取りまとめた報告に沿って、この10年間、さまざまな対策が実施されてきましたが、有明海の漁業環境は改善せず、魚介類は減少の一途をたどっています。
 評価委員会は2016年度中に2回目の報告を取りまとめる予定で、現在、その最終案が審議されています。そこで今回のシンポジウムでは、評価委員を務めている研究者の方にもご登壇いただいて、審議中の報告案の内容も含めて、これまでの調査研究や対策を検証し、どうしたら有明海は再生するのか、その課題について考えていきます。
 一般の方を対象にしたシンポジウムですので、お気軽にご参加いただきますよう、よろしくお願いいたします。

日 時2017年1月22日(日)13:30〜16:30
場 所佐賀県弁護士会館 佐賀県佐賀市中の小路7−19
主 催:諫早湾開門研究者会議/有明海漁民・市民ネットワーク
参加費:無料

プログラム
有明海再生をめぐる動向と課題
   陣内隆之 有明海漁民・市民ネットワーク
・基調講演1
  有明海奥部と全域における諫早湾潮止め後19年間にわたる
  底生動物生息状況の長期変化

   東 幹夫 長崎大学名誉教授
        元有明海ノリ不作等対策関係調査検討委員
・基調講演2
  有明海における環境の長期変化
   速水祐一 佐賀大学低平地沿岸海域研究センター准教授
       有明海・八代海等総合調査評価委員
パネルディスカッション
  有明海再生のための調査研究・対策の課題
  〜評価委員会2016年報告案も含めて〜

   パネリスト
    東 幹夫  長崎大学名誉教授
    小松利光  九州大学名誉教授
          有明海・八代海等総合調査評価委員
    佐々木克之 元水産庁中央水産研究所室長
    堤 裕昭  熊本県立大学環境共生学部教授
    速水祐一  佐賀大学低平地沿岸海域研究センター准教授
          有明海・八代海等総合調査評価委員
総 括 高橋 徹 熊本保健科学大学保健科学部教授

お問い合わせ
有明海漁民・市民ネットワーク東京事務局
TEL/FAX 03-3986-6490 Eメールph@ariake-gyomin.net

※このシンポジウムは、公益財団法人自然保護助成基金第27期(2016年度)プロ・ナトゥーラ・ファンド助成を受けて実施します。

★チラシのPDFファイルはこちらです。

★佐賀県弁護士会館へのアクセス
・佐賀駅南口から徒歩約25分。
・佐賀駅バスセンターから唐人町経由のバスに乗車、中の小路バス停で下車。佐賀玉屋本館と南館の間を西方向に徒歩約250メートル。(バス約5分、徒歩約10分)