潮位および降水雨量と諫早湾調整池水位 1997年

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低地の浸水

潮位および降水雨量と諫早湾調整池水位 全体の説明

グラフを見るときの注意

 規則正しく波型に上下している水色の線は潮受け堤防排水門外の潮位を表わします.橙色の線は排水門内側の調整池水位を表わします.青色の棒グラフは1時間ごとの調整池流域平均降水量を表わします.水位・潮位の基準は東京湾平均海面です.

 グラフに示されている排水門外の潮位は,排水時(調整池水位が低下している時)に局所的に盛りあがります.そのため,排水時に限ってグラフに示される潮位は潮受け堤防外の一般的な潮位よりも高くなります(これまでの実例では最大で20cm程度).これは勢い良く排出された水が海面を押し上げるためです.

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 日降水量
 5月7日 18.2mm
 5月8日 58.4mm

 水面が2時間周期で振動しています.これは皿に入れたスープが特定の周期でゆらゆら揺れるように,調整池の水が揺れやすいためだと考えられます.


 日降水量
 5月13日  67.9mm
 5月14日 111.9mm

 諫早湾の締切後,最初の大雨です.本格的な雨になる前に,-1.0m以下に水位を下げています.


 日降水量
 6月2日 25.7mm

 日降水量
 6月8日 96.7mm

 日降水量
 6月22日 52.4mm

 日降水量
 6月27日  25.5mm
 6月28日 113.4mm

 台風接近に備えて,水位を-1.0m以下に下げています.


 日降水量
 7月 6日  44.2mm
 7月 7日  98.8mm
 7月 8日  74.4mm
 7月 9日 177.9mm
 7月10日 196.4mm
 7月11日 121.2mm
 7月12日  53.5mm

 水位上昇の線の傾きを追いかけると降水量100mmあたりの水位上昇が50cmあるいはそれをやや上回るのがわかります.これだけの流れこみがある中でも,1回の干潮時間帯の排水で水位を60-80cmも低下させています.

 ですから,調整池に海水を入れて中の水位を高くした状態でも,大雨の可能性があるときは,前もって2回の干潮(つまり1日)を利用すれば,じゅうぶんに-1.0m以下まで水位を下げることが可能です.


 日降水量
 7月17日 121.7mm

 日降水量
 8月11日  63.1mm
 8月12日 125.6mm

 日降水量
 9月6日  65.9mm
 9月7日 177.0mm

 日降水量
 9月16日 41.5mm

 台風の接近に伴う東寄りの強風が原因で調整池の水面が傾き,排水不可能な満潮時間帯に見かけ上,水位が低下しています.その後,水面の振動が生じています.


 日降水量
 11月25日 79.6mm
 11月26日 80.9mm

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長崎自然史仮想博物館 制作・著作 布袋 厚 2001年