図は河道の横断面図です.上は水位が高いとき,下は低いときを表わします.
上の場合,
流積 A=48(m2) 潤辺 S=20(m) なので
径深 R=48/20=2.4 (m)
下の場合,
流積 A=12(m2) 潤辺 S=10(m) なので
径深 R=12/10=1.2 (m)
となり,下のほうが径深Rは小さくなっています.
R=A/S (径深)=(流積)/(潤辺)
の分子は面積,分母は長さだということに注目すると,面積は縦の長さ(水深)と横の長さ(流れの幅)というふたつの長さの積なので,水位が下がったときには,潤辺 S (分母)にくらべて,流積 A (分子)のほうがより急速に小さくなり,その結果,径深 R が小さくなるわけです.
ここにあげた例は三角形断面(本明川河口付近の形に近い)です.長方形断面や台形断面などでも水位が下がると径深が小さくなりますが,くわしい説明は省略します.練習のつもりで計算して確かめてみてください.
このページを含む<諫早湾と防災>閉鎖保存版は有明海漁民・市民ネットワーク事務局が著作者から全面的な管理を委ねられ、独自に複製・配布・公開しています。著作者は諫早湾の問題からは手を引いており、質問等は受け付けていません。
http://www.fsinet.or.jp/~hoteia 制作・著作 布袋 厚 1999年