水理学による検証

諫早湾の目次

 諫早湾の締め切りが諫早市街地の洪水対策になるかどうかということは,諫早市街地付近の本明川の水位が諫早湾の潮位の影響を受けるかどうかという話と同じです.

 平常時に「諫早市街地まで潮がさかのぼる」という事実と,洪水時に「市街地の川の水位が潮の影響を受けるかどうか」という話の関連は証明されていません.前者が正しいからといって後者が正しいとは限りません.

 この疑問に答える学問が水理学です.水理学は水の運動に関する学問で,物理学の一種です.数式を扱うことが多いのでなかなかとっつきにくいかもしれません.ここでは絵がたくさんあって初心者にわかりやすい入門書を紹介します.


粟津清蔵 監修
國澤正和・福山和夫・西田秀行 共著
絵とき水理学
オーム社 刊
A4 188ページ

これから潮位と川の水位との関係がどうなっているかを,難易度におうじて3通り説明します.

おおざっぱな説明 水位の収斂の原因説明図

中くらいの説明 背水=下流の水位変化が上流の水位に与える影響

 本明川の水位を計算した結果=本明川の背水

詳しい説明 不等流計算 計算結果のグラフ付き


このページを含む<諫早湾と防災>閉鎖保存版は有明海漁民・市民ネットワーク事務局が著作者から全面的な管理を委ねられ、独自に複製・配布・公開しています。著作者は諫早湾の問題からは手を引いており、質問等は受け付けていません。

http://www.fsinet.or.jp/~hoteia 制作・著作 布袋 厚 1999年