測量年月日 1997年5月4日・1998年5月23日・1999年5月16日・2000年4月22日・2001年4月8日
写真中央の防波堤直下を測量しています.防波堤先端が65m地点で,防波堤の継ぎ目の間隔は10mです.
35m地点から65m地点にかけては流路の変化の影響を受けて,標高が大きく変動しています.防波堤の付け根から25m地点にかけては上下の変動があるものの2000年までは上昇傾向が見られました.しかし,2000年から2001年にかけては干潟面が最大5cm程度下がっており,浸食傾向が出ています.
写真を見ると,2000年までは全体的に堆積優位で,↓付近に限って1999年以降,浸食(石が露出する)傾向が出ていました.これが2001年になると全体に浸食傾向が見られるようになり,2000年には泥に覆われて見えなくなっていた砂礫が,2001年には広範囲に露出しています.
測量と写真を総合すると2000年まで続いた堆積傾向が2001年に浸食傾向に転じているといえます.これが一時的な現象か,長期的な変化の始まりかは,これから何年も追跡しないとわかりません.
測量にあたっては国土地理院の水準点と測量成果を使用し(承認番号 平8九公第466号),調査地点の近くに複数の基準点を設定しました.
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長崎自然史仮想博物館 制作・著作 布袋 厚 2001年